We are back(again)

netstat!が長らく休眠状態にあり、更新が滞っていた事態をお詫びしたい。

半分はFinal Fantasy XIVのせいだ。いい年した大人が夜間に都合をつけ、ボスと戦うだけの「大迷宮バハムート」とかいうダンジョンに実に2年を浪費した。音楽といい、ストーリーといい、最高だった。Ragnarok Onlineの「タナトスタワー」や「シドクスクエスト」に始まるシュヴァルツバルド公国の一連のクエストと同じくらい素晴らしい出来だった。
やっと2015年の3月にそれが終わったと思ったら、今度は「機工城アレクサンダー零式」という同じようなダンジョンに1年半を浪費した。「零式」と着いただけで中身は殆どかわらない。いい年をした大人が、互いが役割を果たしていないことをボイスチャットで罵りあいながら、ボスと戦うだけの最高のダンジョンにまた時間を割いたのだ。

そして2017年6月になり、これも終わると期待していたら、今度は「次元の狭間オメガ」が始まった。さすがに食傷気味だったのと、仕事のこともあってお休みしてしまった。

はじめの一ヶ月はすべてから解放された気分で、心地よかったのだが、実際のところアウトプットをしない4年間は私の「モノを書く」という能力を多大に低下させた。だから前のような文体でかけなくなってしまった。しばらく安定しないだろう。

そして残りの半分は仕事のせいだ。
同じ職場に残ることを選択したことを少し後悔している。仕事が忙しすぎるのだ。
ストレスが貯まって仕方ないが、生憎ツンドラのど真ん中のような田舎に位置する職場でできることは、せいぜい食べて気を紛らわすか散財をするかである。先日、結婚式の二次会に出席した折、str.exeの開発をはじめた頃の写真が出てきた。まるで別人のようだった。そんな写真を別人のように加工していたのだということに我ながらゾッとした。
散財はひどいものだ。高校時代にやっていたMagic: the Gatheringにまた手を出した——それも全てのカードが使えるヴィンテージというフォーマットだ。札束で殴り合うとか、海外の大会では銃で武装した警備員があたりを囲うというとか、あまりにも強いカードがあるので先攻をとったら1ターンで勝負を付けなければ負けるとか、そういう嘘か本当かわからない話まであるものだ。それに使うカードは20年以上前のもので骨董品のような値段がつく。一枚200万円というのをみたときは愕然とした。
それだけでは飽き足らず外車を買った。このあたりの散財っぷりは、方々から躁うつ病を疑われるくらいだった。スポーツカーに乗っている上司からは「著作権侵害だ」と嫌味を言われたし、実家に報告したら「事故に気をつけてね」と冷たくあしらわれた。
概して職場では、嫉妬に満ちた感想と好意的な感想が半々だった。どちらにせよ皆が事故をするのを心待ちにしているのは間違いないと思った。そうでなければYouTubeに「Supercar Crush」という動画が130万件もアップロードされているハズがないのだ。

多忙を理由に散財や時間を浪費したことを正当化しようとしているのではない。私は、これがnetstat!——ひいては前身のEXE.msから続く「消極的な自殺」に似た刹那的な生き方と、その表現であると思っている。
社会人という不本意な進化を遂げても、Final Fantasy XIVによって幻想を見せられていたとしても、私は漸く自分を取り戻したのだと思っている。そして、かつての自分と違うのは、経済力を持ったことだ。

「なりたかった自分になるのは遅すぎることはない」というのはイギリスの作家 ジョージ・エリオットの言葉だが、「何か欲しい物があったら、つかみ取ってみること。気に入らなかったら手放せばいい」とスウェーデンのYouTuberピューディパイ氏は言う。
それらは私がかつて、大学時代にやっていたことだ。今もやれないはずがない。

いつまで続けられるかわからないが、またnetstat!の更新を再開しようと思う。

ただし、str.exeの話はもうやめにしよう。
悲しいことだが、そんな時間と身体は、もうないのだ。

 

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